伊藤 敏朗 ゼミ 平成14年度卒業論文
テレビコマーシャルにおける映像・音響表現 
林部 敬士

本論は、テレビコマーシャルの映像・音響表現に関して研究したものである。まず、テレビコマーシャルの目的と役割、必要性を明らかにし、過去から現在にいたるさまざまなテレビコマーシャル映像の傾向、ならびにその音響効果について分析をおこなった。そして、テレビコマーシャル製作者の側の考え方や、その戦略などをさぐった。つぎに、テレビコマーシャルを見る側(視聴者)のうけとりかた、購買行動をもたらす訴求力とその効果などについて調査し、テレビコマーシャルの効果や、マーケットの需要・供給関係にもたらす影響の度合いなどについて調査した。特に近年のテレビコマーシャルについて詳細に研究するため、2002年4月から6月におけて実際にテレビで放送されたテレビコマーシャルをビデオテープに録画し、それぞれのテレビコマーシャルをカットごとに研究・分析するいっぽう、業界誌などからも情報を収集して、現代のテレビコマーシャルのあり方について多角的に解明した。このような研究をつうじて、最近のテレビコマーシャルの傾向、視聴者への影響力、映像と音響との組み合わせ方によるメッセージや訴求力の変化、テレビコマーシャルにおける演出方法の特色などが明らかになった。